パートと正社員、どっちがいい?主婦が正社員になるメリットとは
2018/02/06
子どもが大きくなるにつれて増えていく教育費。税負担が増えて、減っていく可処分所得。
いろいろな事情があわさって、専業主婦の仕事復帰が増えています。
かつては少なかった働く母親も、今では多数派。
特に子どもが小学校に上がる頃には、働くママのほうが多いくらいです。
(´・ω・`)「働こうかな」
そう思った時によぎるのは、どんな働き方をするのか?ということ。
パートにする?正社員で探す?どっちがいい?
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目次
パートと何が違う?主婦が正社員で働くことのメリットとデメリット
主婦の働き方は、家族の状況に左右されることが多いですよね。
働ける時間、働ける場所、働ける業種。
すべてを自分の好きなようにはやっぱりできなくて、
どうしても子どもの年齢や旦那さんの環境にあわせなきゃ働けません。
もし独身時代なら、「そりゃ正社員のほうがいいよね」
もし子どもがいないなら、「できれば正社員じゃない?」
でも優先するものがそれぞれ違う子育て世代では、一概に言うこともできず。
それでも私は、「働ける状況にあるなら正社員で働くべき」と思います。
うん、環境が許すなら、自分の気持ちが許すならそのほうがいい。
じゃあ、「主婦でも正社員のほうがいいよ」と思うメリットってなんだ?と。
専業主婦が正社員になるメリット
さてではまず、主婦が正社員になることのメリットから。
世帯収入が増える。しかも安定する
なんだかんだ言っても、これが一番じゃないでしょうか。
そして一番「当たり前」のことでもあります。
正社員の多くが固定給ですし、決められた日にきちんと給料がもらえます。
ダブルインカムになることによって、生まれる生活の余裕は大きい。
しかも正社員ということで、安定もします。
今働いている人のお給料を5万円増やすよりも、
新しい働き手を増やして5万円の収入を得るほうがずっと簡単
引用:『働きたいママの就活マニュアル』毛利優子著
世帯収入を増やす一番手っ取り早い方法は、今まで働いていなかった専業主婦が働いて稼ぐこと。
それが正社員としての働き方であれば、より安定して収入が増えます。
≫≫正社員の安定した固定給は捨てがたい。主婦もできるなら正規採用を狙うべきな理由
福利厚生が手厚い
今でこそ派遣であっても産休制度が使えたりしますが、
産休や育休、介護休業など、様々な制度が整えられているのも正社員ならでは。
こういう休業制度ももちろんそうですが、家賃補助などもそうですよね。
旦那さんが単身赴任になった場合などでも、
「じゃあ、私が住む家は私の会社の家賃補助使おうか」と言えます。
将来の生活環境の変化に、対応しやすいんじゃないかと思います。
老後資金が豊かになる
正社員になって厚生年金などに加入して年金額が増えると、老後の生活がかなり違ってきます。
夫婦二人分の年金、という面でもそうですが、忘れてはいけないのは、女性のほうが平均寿命が長いということ。
「旦那さんが先に亡くなって、妻が一人で10年生きる」って珍しくありません。
65歳以上の単身者女性の5割以上が貧困層
引用:『女の老後サバイバルマネープラン』岩崎博充著
女性がずっと専業主婦の場合、年金額は本当にわずか。
限られた収入で暮らしていかなければいけない年金世代になったとき、
正社員で働いていればゆとりある生活に近づくことができます。
「自分の実績」を作りやすい
子どもが小さいうちは母親業に必死で、それでも子どもがかわいくてですが、
子どもはいつの日か巣立っていきます。
でも母親の人生はそれで終わりではなくて、続いていきます。
「子どもが巣立って私に残ったものってなんだろう」
そう思ったとき、仕事を持っていることは大きな支えになります。
もちろん正社員じゃなくても、趣味でもパートでも支えになるけど。
正社員はやったことが評価につながりやすいという部分が大きいですよね。
専業主婦が正社員になるデメリット
収入は増えるし安定する。福利厚生もある。でもデメリットもあるかな、とも思います。
負担が大きくなる
主婦の仕事って、けっこうたくさんあります。
毎日やらなきゃいけないこともあるし、やらなきゃ家は豚小屋です。ブーブー。
その家事に加えて、外で働く時間が加わると肉体的な負担は大きくなります。
そして「家に帰ったらあれもこれもやらなきゃ!」と精神的な負担も増える。
このあたりは夫婦間での話し合いが不可欠です。
≫≫パパの意識を変えるのは難しい?すべてはバランス。家事分担育児参加のためにはママの意識も変えていけ
優先したいものが優先できない場合もある
一貫して「これを最優先する!」って決められたらいいですけど、なかなかそういうものでもありませんよね。
(´ω`) 今は受験時期だからできるだけ子供を優先したい…
(´ω`) 繁忙期だから仕事を優先してやっていたい…
その時期によって、優先したいものって変わっていくと思います。
母親という立場がベースにあるので、状況によって母になったり社会人になったりします。
でも正社員として働いているとしばしば、
「自分の優先して行いたいこと」がおざなりになってしまうこともあります。
バランスがうまく取れなかったり、家族も自分も納得できなかったり。
パートでは許されることも、正社員では許されない。
働き方は会社によって様々ですが、許容される会社がそんなに多いとは思えません。
実際にはどれくらい違う?パートと正社員の生涯賃金と拘束時間
なんだかんだ言っても、パートと正社員との大きな違いは
・稼げる金額
・拘束時間
この二点ですよね。
もちろん将来的なものを考えるとそれ以上の違いはありますが、
「パートと正社員、どっちにしよう」と考える段階ではこの二点かなと。
さてでは実際に比べてみるとどうなんでしょうか。
稼げる金額、もらえるお金を比べてみる
まずは稼げる金額ともらえる金額を比べてみます。
パートでの生涯賃金を計算してみる
パートの平均賃金は
≫≫主婦がパートするとどれくらい稼げる?最低賃金から計算してみた
2016年のパートの平均金が765円なので、それをもとに計算です。
一日8時間労働、週5日のフルタイムで働いた場合、
765円 × 8時間 × 週5日 = 30,600円
30,600円 × 4週間 = 122,400円
厚生労働省の毎月勤労統計調査では、
平成29年1月のパート平均収入は93,453円です。
扶養を意識してということもありますが、だいたい月に10万円前後くらい。
35歳から60歳までの25年間を上記の金額で働くと
10万円 × 12か月 × 25年間 = 3000万円
3000万円というのがパートで働き続けたときに稼げる平均値。
ここから税負担がある場合もあるので、少し減るかもですが。
正社員での生涯賃金を計算してみる
正社員でのお給料は、キャリアや職種によって大きく変わるので、
私の新卒時代の初任給『17万円』でざっくりと計算します。
同じく35歳から60歳まで25年間働くという仮定。
17万円 × 12か月 × 25年間 = 5100万円
正社員の場合はこれに加えて退職金がある場合もあるし税負担もあるので、
前後しますがだいたいパートと比べるとザックリ2000万円ほどの違いが。
子ども一人育てるのに1000万円かかるといわれているので、
この違いだけですでに2人分の教育費が捻出できてしまいます。すごい。
年金額もパートと正社員では違う
月収自体も違いますが、将来の年金額も変わってきます。
年金の金額は「どのような年金に加入していたか」でだいぶ変わるので一概には言えないですが、
・ずっと専業主婦(旦那さんの扶養にずっと入ってる)
・一度専業主婦になったけど再度自身で年金加入
で月の年金額は2万円~3万円ほど違ってくる場合もあります。
収入源が年金だけになる老後に、月に数万円の違いは大きいです。
特に、おひとりさまになる可能性が高い女性のとってはなおのことです。
拘束時間も違う。子育てや趣味の時間は正社員では少ないかも
パートは決められた時間が終われば帰りやすいですが、正社員ではなかなか定時で帰ることって難しいですよね。
働き方が多様化しているとはいえ、「残業はしません!」はなかなか言いづらい。
正社員としての働き方は、どうしても非正規社員に比べると時間の拘束は長いです。
子どもがまだ学童期にあるうちは、子育てにかける時間が少なくなる。
趣味を持っていても、それに長い時間はかけづらくなる。
ただそのぶん、効率的な時間の使い方ができるようになります。
時間の配分を上手にやっていかなかきゃ、どうしたって時間が足りなくなりますしね。
「専業主婦から正社員」の決断は苦労も多いがメリットもたくさん
専業主婦から正社員への道は狭き門ですし、
子育てや家事との両立なども含めて大変だと感じることも多いと思います。
それでも「できる環境」で「やりたい」と思うのなら、挑戦してみたほうがいいと思うんですね。
私は育休をとって正社員として職場復帰して、退職して、今は自宅でフリーランスのような仕事をしています。
今の仕事は楽しいし、私にはあってる。
でも、正社員の仕事をやめたことに後悔はないか?と言われると、やっぱりあります。
≫≫正社員を辞めて専業主婦、私は退職を後悔しているか?今になって思う働き方について
お金のことももちろんあります。
きちんと固定給で、決められた金額をもらえる安定感ってすごい。
(n*´ω`*n) 5年後に留学に行かせよう
(n*´ω`*n) 子どもつれて海外旅行でもしようか
先のことまで予定がたてられるほどの雇用の安定、今の私にはないです。
収入が減った月があれば、底まで落ちていくんじゃないかって不安になるし、たまらなく焦る。
そして付け加えるのであれば、外の世界でできる可能性というか。
なんか恥ずかしい言い回しですが、「私ってわりとできるじゃん」「なんか、みんなと仕事して楽しいじゃん」
こういう自己肯定感というか評価というか。
そういうのが得られる場だと思うんですよ、正社員としての職場って。
苦労も多いですし、大変なことも気忙しさもありますが「やれるかな?」と思ったらまず、動いてみるといいです。
だめでも他に、派遣登録なんかもありますしね。
今だからこその働き方っていろいろあります。
背中にはたくさん仕事探しの方法が控えているので、ぜひぜひ一歩目を。
それがダメなら、二歩目にもいろんなお仕事が待ち構えてます。
≫≫主婦が正社員として再就職するには?事前準備と利用したいサイトまとめ